治安フォーラム2009年7月5日発売号

三島由紀夫“北一輝論――“日本改造法案大綱”を中心として”より

224 二・二六事件によつて青年将校に裏切られたことも、北一輝は初めから覚悟してゐたことかもしれない。日蓮宗の予言による決行日時の決定や、さまざまな神秘主義のひらめきは、フランス革命当時のジャコバン党員が、フリー・メーソ […]

日本古書通信2014年5月15日発売号

三島由紀夫““道義的革命”の論理――磯部一等主計の遺稿について”より

39 絶望を語ることはたやすい。しかし希望を語ることは危険である。わけてもその希望が一つ一つ裏切られてゆくやうな状況裡に、たえず希望を語ることは、後世に対して、自尊心と羞恥心を賭けることだと云つてもよい。私は本来国体論に […]

シアターガイド2011年2月2日発売号

三島由紀夫“文武両道”より

34 剣道は柔道とともに、体力が必要であることはむろんであるが、柔道は一見強さうな人は実際に強いけれど、剣道は見ただけでは分らず、合せてみてはじめて非常に強かつたりする“技のおもしろさ”がある。それにスピードと鋭さがある […]

シアターガイド2010年12月29日発売号

三島由紀夫“団蔵・芸道・再軍備”より

26 芸術における虚妄の力は、死における虚妄とよく似てゐる。団蔵の死は、このことを微妙に暗示してゐる。芸道は正にそこに成立する。芸道とは何か?それは“死”を以てはじめてなしうることを、生きながら成就する道である、といへよ […]

ローリングストーン日本版(RollingStone)2012年7月10日発売号

三島由紀夫“葉隠入門”より

2 “葉隠”の恋愛は忍恋(しのぶこひ)の一語に尽き、打ちあけた恋はすでに恋のたけが低く、もしほんたうの恋であるならば、一生打ちあけない恋が、もつともたけの高い恋であると断言してゐる。アメリカふうな恋愛技術では、恋は打ちあ […]